マーチンゲール法は必勝法の中でも有名で、実際に活用したことがある人も多いことでしょう。この記事では、マーチンゲール法を使ったときに勝てる確率と合わせて「勝てない危険性」についても解説します。
かじの君
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マーチンゲール法のルールのおさらい
マーチンゲール法はどういった必勝法なのか、ルールを再度確認しておきましょう。きちんと知っておかなければ、勝率はもちろんのこと危険性についても把握できないですからね。既にご存知の人も、おさらいがてら一緒にお読みください。
マーチンゲール方の手順
マーチンゲールでは、以下のルールに従ってベットします。
①賭け金の単位を決める
まず、1単位1ドルでも2ドルでも構わないので「賭け金の単位」を決めます。
②勝てば同じ金額を、負ければ2倍の金額をベット
1ゲーム目は、最初の単位(金額)でベットします。1ゲーム目で勝てばそのまま最初の金額を、負ければ前ゲームの賭け金を2倍にしてベットします。
③勝つまでこれを繰り返す
勝つまで賭け金を2倍にし続けます。これを繰り返すだけです。勝ったら、最初の賭け金額に戻します。
2倍にすることから、倍々法とも言われています。
まず1単位賭け、負ければその倍の2単位、さらに負ければそのさらに倍の4単位、と賭けていき、一度でも勝てばただちに1単位に戻す、という手法である。
マーチンゲール法が有効なゲーム
マーチンゲール法は、配当2倍:2分の1の確率で勝てるバカラやルーレット(奇数偶数・赤黒)などで有効です。オンラインカジノでも人気のスロットゲームや、ルーレットでもカラム・ダズンベットなど配当3倍のゲームなどには向いていません。
配当2倍だとリターンが少ないですが・・負けると2倍に賭け金が膨らむ特徴があるので、「少しでも勝ちやすい」ゲームを選びプレイした方が良いからです。
マーチンゲール法を使うと勝てるのは本当?!
マーチンゲール法は、理論上で言えば「必ず勝てる」と言われています。一見、弱点が無いように思えますが‥果たして「勝てる」のは事実でしょうか?
1回勝つだけで、今までの損失をチャラにできる
マーチンゲール法は、負けが続いて損失が膨らんでもその後の1回で勝つことで「負けた分をチャラ」にできるんです。百聞は一見に如かずなので、こちらの表をご覧ください。
ルーレットの奇数偶数賭けを5ゲーム行ない、4連敗したものの5ゲーム目で勝てた場合の収支をまとめた表です。
回数 | 賭け金 | 勝敗 | 収支 | 合計 |
1ゲーム | 1ドル | × | -1ドル | -1ドル |
2ゲーム | 2ドル | × | -2ドル | -3ドル |
3ゲーム | 4ドル | × | -4ドル | -7ドル |
4ゲーム | 8ドル | × | -8ドル | -15ドル |
5ゲーム | 16ドル | 〇 | +16ドル | +1ドル |
負けた時に賭け金を2倍にするため、累計収支はゲームを追うごとに膨らんでいます。しかし最後の5ゲームで勝つことができれば→16ドルの払い戻しなので、今までの損失15ドルを取り戻すとともに・・1ドルの利益もGETできました。
これが、マーチンゲール法が「勝てる」と言われている理由です。
マーチンゲール法の理論上の勝率
理論上は勝てるマーチンゲール法ですが、勝つ確率は何%だと思いますか?答えは、『50%、(正式にはヨーロピアンルーレットだと)48.65%』です。赤黒賭けだと37の数字のうち18の数字に賭けるので(18÷37)、この確率です。
必勝法そのものに勝率は存在せず、あくまでもプレイするゲーム(ここでは選択肢が2分の1、バカラ・ルーレット)の勝率がそのまま=マーチンゲール法の勝率にも関係することを頭に入れておいてください。
マーチンゲール法で勝てない?!そのワケとは
マーチンゲール法は“勝てない“と言われることも多々あります。その理由を紐解いていきますよ。
勝てない理由①勝つことができても、リターンが少ない
マーチンゲール法で勝てない致命的な理由がこちら、「勝った時のリターンの少なさ」です。前述した表をもう一度見てください。
5ゲーム目で勝ち16ドルの払い戻しだとしても、それまでに負けている分が響いて《1ドルしか》利益が出ていません。これは2回目に勝っても2連敗後3回目に勝っても、つまりどのタイミングで勝っても同じです。
マーチンゲール法は、勝った場合の賭け金は最初の金額に戻すやり方だからです。なので、どこで勝っても「最初に決めた単位分」しかプラスにならないのです。1単位1ドルなら+1ドルずつしか増えません。
儲けるのが難しい、というのが分かりますね。
勝てない理由②軍資金がなくなると取り返せなくなる
マーチンゲール法で勝てない2つ目の理由、それは軍資金が少ないのに始めた場合です。最初から連勝が続いて賭け金を最小に抑えることができれば良いですが、負けが続くと賭け金はどんどん膨らんで取り返せなくなります。
回数 | 賭け金 | 勝敗 | 合計 |
1ゲーム | 1ドル | × | -1ドル |
2ゲーム | 2ドル | × | -3ドル |
3ゲーム | 4ドル | × | -7ドル |
4ゲーム | 8ドル | × | -15ドル |
5ゲーム | 16ドル | × | -31ドル |
6ゲーム | 32ドル | × | -63ドル |
7ゲーム | 64ドル | – | -63ドル |
もし100ドルの予算しか無ければ、6ゲーム目で必ず勝たなければ合計で-63ドルとなり次の7ゲームの賭け金64ドルが用意できず、そこで終了です。こうなると賭けてきた金額分の大損をしてしまいます。
勝てない理由③連敗が続くと、回収できずにテーブルリミットに達する
オンラインカジノのゲームには、基本的にテーブルリミット(賭け金の上限額)があります。マーチンゲール法は負けた時に賭け金を2倍に増やすので、連敗の波に嵌まってしまうと‥あっという間にテーブルリミットに達してしまいます。
各テーブルによってMAXベット額が異なりますが、もしリミットが200ドルだとすれば、連敗して良いのは7ゲーム目まで。軍資金が少ない状態で始めたのと同様に、勝てなければそこで終わります。
こちらも参考にどうぞ⇒マーチンゲール法の失敗で大損!失敗する2つのパターン
マーチンゲール法に潜む2つの危険性
マーチンゲール法は“1回勝てばチャラ“という点がどうしてもフューチャーされがちですが、危険性も潜んでいることを忘れてはなりません。ここでは、2つの危険性について説明します。
危険性①連敗確率は、決して低くない
マーチンゲール法の勝率は、プレイするゲームに関係することは確かです。しかしマーチンゲール法を紹介しているサイトで良く記載されている、連敗(連勝)する確率。これを鵜呑みにするのは非常にリスキー!
10連敗は、1,000回に1回の割合だけど…
勝率48.65%で考えると、1回負ける確率は51.35%です。その後連敗する確率は、2連敗26.37%・3連敗13.54%・4連敗6.95%・5連敗3.57%…と下がっていき9連敗0.25%・10連敗だと0.13%です。0.13%というと1,000回のうち1回・1,000人いれば1人の割合で訪れる計算に。
「1/1,000なんて少ない、まさか自分が」なんて考える人も多いと思います。しかし各ゲームごとの勝率は48.65%なのは変わらず、いわゆる五分五分なのです。特にギャンブルは何が起こるか分かりませんから、過信は禁物!
危険性②資金がいくらあっても足りない
「じゃあ、軍資金を大量に用意して、テーブルリミットがすごく高たかいところを選べば良いのでは?」と考える人も居るでしょう。確かに理にかなっていますが、それでも、資金がいくらあっても足りません。
マーチンゲール法は勝つまで倍にし続ける方法なので、連敗するほどに手持ちのお金は湯水のように減ります。10連敗だと累計収支は、1,023ドル(日本円で約11万円)。いくら1/1,000の確率と言っても、これだけの損失が出るわけです。
その反面得られる利益は、単位あたりの金額のみ‥うーん。
マーチンゲール法の勝てる確率を上げるコツ
ここまでは、マーチンゲール法で勝てない理由を見てきました。ただ、少し工夫するだけで、ある程度のリスクはカバーできます。難しいことでは無いので、マーチンゲール法を使う際は取り入れてみてください。
勝率を上げるコツ①ノーベットで偏りを見てから、実際にベットする
1つ目のコツは、ノーベット(つまり空回し)で偏りを見てからベットすることです。何回か回してみて、数回同じ出目が続いた後に「その逆に」ベットするというもの。絶対に成功するとは言えませんが、やらないよりは効果があるかと。
勝率を上げるコツ②用意できる資金から、止め時を逆算しておく
軍資金が少ないと勝てないことに繋がることは、今までの説明でお分かり頂けたかと思います。それを逆手に取ったのが、2つ目のコツです。
「今日の予算は100ドルだから、6ゲーム目で負けたら止めよう!」など、止めるタイミングを予算に合わせるのです。こうすることでダラダラとプレイすることを防げますし、最初に予算を決めているので、仮に失ったとしても許容範囲内ですよね。
参考⇒オンラインカジノの軍資金はいくら必要?軍資金別おすすめゲームで勝つ
まとめ:マーチンゲール法は、軍資金と止め時のバランスが大切!
マーチンゲール法は、確かに1度勝てばそれまで負けた分をすべて取り戻せます。しかし1ドルのベットなら、1ドルしか利益が出ないのです。
利益を求めて資金を増やすのも危険ですし、いくら連敗確率が少なくなると言っても「ゲームごとの勝率」はゲームを長く続けていたとしても変わりません。むしろ大数の法則が働き、同じくらいの回数に収束していきます。
マーチンゲール法を使う際は、最初に予算・そして止めるタイミングも決めておきましょう。この2点のバランスを保つことで、「マーチンゲール法で勝てない」確率がグンと減るはずです。
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